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日々是傾き

歌舞伎、着物、その他いろいろ。傾いたり傾かなかったりな出来事あれこれ。

明治座 五月花形歌舞伎 昼の部

明治座 初日。

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昼の部は「矢の根」右近、「男の花道」猿之助愛之助、中車。猿之助が女形の歌右衛門を演じる。どうですか、猿之助の、この美しさ。

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去年の明治座 五月花形歌舞伎 は染五郎義経千本桜だったけど、今日と同じように五月晴れで気持ちが良い日だったなあ。もうすっかり初夏です。
今日のお席は2階右(二等席)。花道が良く見えます。

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まずは、歌舞伎十八番の内「矢の根」で幕開き。曽我五郎は右近。
「暫」の鎌倉権五郎と同じ車鬢と筋隈が勇ましい、ザ・荒事。
しかし、大根を掲げて見得を切るのが笑えた。大根!大根ねぇ。

で、「男の花道」である。
いや~。面白かった。男の花道。歌舞伎版 走れメロス中車(大和田常務)が、しぶとく謝罪を拒否する役どころなのも笑えたし、しかもラブリンと共演だし。しかし、何といっても猿之助の踊り、うまいなあ。感服しました。

それにしても・・・
(ネタバレあり)

いつの間にか、私たち観客が芝居のキャストになっていて、客席と舞台の一体感が良かった。お客さんが思わず舞台の猿之助に返事したりして(ちょっとイケてない返事だったけど。笑うシーンじゃないのに客席から笑いが漏れた)。
ああ、間に合わない・・・おーい、まだ来ないの?・・・はっ!やっと来たよ。の場面では、女性のお客さんから「待ってました」の声がかかるし(思わず発したみたい)。
いずれも、否定的な返事、女性の大向こうってことで、私にしてみれば「えっ!?」てな感じだったのだけど、芝居を観に来た私たちが、劇中の芝居の観客にもなっていて、私たちも芝居に参加している感が良かったなあ。
中村座での芝居という設定も、先週、平成中村座に行ってきた私としては、芝居の世界観にどっぷりはまってしまい、非日常を堪能できた演目でした。

(ということで)
申し訳ないけど、右近の矢の根、前座なんだけど、完全に霞んでしまった。あれはあれで良かったのですが。

猿之助、前回見たのは壽初春大歌舞伎「黒塚」の鬼女、老婆役。今回は稀代の女形役。どんな役もこなせるのがスゴイ。そして、踊り、巧いわー。何度見ても、いつも新鮮で迫力があってキレがあって、スゴイの一言。また見たい。