日々是傾き

歌舞伎、着物、その他いろいろ。傾いたり傾かなかったりな出来事あれこれ。

平成中村座 陽春大歌舞伎 昼の部

待ってました! 浅草に現れた江戸の芝居小屋。
昼の部は、双蝶々曲輪日記「角力場」、勧進帳、魚屋宗五郎。
まずは、勧進帳勘九郎の富樫×七之助義経を見たいもので。私の好きな亀蔵が出てるのも嬉しい。

浅草寺を過ぎると、白っぽい建物が。ここ、入り口は間口が狭い。

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江戸の芝居小屋に上がるには、履き物を脱ぐ。
ちょっとワクワクしてきました。

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中村座の定式幕。中村座の大提灯。

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土曜日の松席は、とても取れず、竹席(1階)。花道が良く見える席を取ったのは、勧進帳のため。飛び六方は、しっかり見たい!

ということで、いよいよ幕開き。
双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)角力
彌十郎の濡髪、獅童の放駒が舞台上の相撲場に現れると、中村座全体が江戸の芝居小屋にタイムトリップ。歌舞伎座もいいけど、こういう小さな小屋も、また良し。

30分の幕間を挟み、いよいよ、勧進帳
勘九郎の富樫×七之助義経もさることながら、橋之助の弁慶、鬼気迫るものがあり、圧倒される。七之助の凛とした佇まいも、いいなあ。
で、引っ込みの飛び六方。1階で見ると、こんなに迫力があるんだな。会場の熱気、盛り上がり、最高潮。いやあ、良かったです。

魚屋宗五郎は初めて観る演目。

勘九郎が酒を飲む湯呑は、勘三郎が使っていたもの、とのこと。勘三郎の姿を彷彿とさせる勘九郎の酔いっちくれ加減が、また可笑しくて、いかにも中村座で、勘三郎にも会えた気がしたような。
個人的には、女房おはまの役どころが、も少しキレイどころだったら良かったなあ、と。せっかく七之助を観るのに、あの女房役だと美しさが出せない・・・。でも、コミカルで人情味あふれて、とても面白く観られました。
酒飲みの旦那を持つと、あんな感じ。ってのは、日々体感しているので、隣で観ていた夫をチラ見したりして、夫も少し気まずかったりして、そういう意味でも、なかなか楽しい演目でした。